写真を撮るときには、必ずピント合わせをしますよね。多くの方がオートフォーカスでピント合わせをすると思いますが、意外にピンボケ(ピントがあっていない状態で撮影された写真)が多いことを経験された方もいるとおもいます。事実、ピンボケは失敗写真の原因として、一番多いミスの一つなのです。

ピント合わせは確実に!

確かに最近のデジカメは、オートフォーカス(AF)の精度も良くなり、多くの場合はオートフォーカスでのピント合わせで十分だと思います。

しかし、その反面ピントが意図したところに合っていなかったり、被写体によってはピントが合いづらい場合があるのも事実です。とくにコンパクトデジカメの液晶画面ではピントが合っているかどうか判断しづらいものです。

では、どうやったらピント合わせの精度を上げることが出来るか考えてみましょう。

オートフォーカスの利点と欠点は?

まず、オートフォーカスの利点と欠点をみてみましょう。
利点
コントラスト(明暗差)の高い被写体なら、初心者の方でも素早くプロなみにピント合わせができることでしょう。このことによりオートフォーカスは、多くの方にカメラを身近なものにしてくれる優れた機能であることは、いまさら言うまでもないでしょう。

欠点
まず挙げられるのが、コントラスト(明暗差)の低い被写体のピント合わせが苦手なことです。

つまり真っ青な空や真っ白な雪景色などの、コントラストの低い被写体にはピントが合いづらいのです。他にも、基本的にオートフォーカスは、測距点があるところでしかピント合わせができませんので、自分が意図したところにピントが合いくいことや、一度ピントを外してしまうと、再度シャッターボタンを押し直さなくてはなりませんので、意外とピント合わせに手間どることも多いようです。

特に、動物園のような場合、オートフォーカスでは柵の向こうにいる動物にピントを合わせることが難しくなってしまいます。このばあいにはマニュアルフォーカスにして撮影するのが好ましいでしょう。

また、暗い場所でのピント合わせは、オートフォーカスの苦手とするところです。とくにコンパクトデジカメでは、その傾向が強いようです。では、こういった時に、どうやってピント合わせをすればよいか、コツを少々書いてみたいと思います。

コントラストの低い被写体の場合

まずコントラストの低い被写体に対しては、その被写体の中の比較的コントラストの高い部分を見つけて、そこでピント合わせをしてフォーカスロック(半押し状態を保持)を使用します。あとはお気に入りの位置に被写体を移動してシャッターを切ります。

フォーカスロックについてはフォーカスロックを活用しよう!をご覧下さい。コントラストの低い被写体でも、多くの場合このやり方で上手くいくと思います。

しかし、全体的にコントラストの低い被写体や暗い場所のの場合は、オートフォーカスでのピント合わせが難しい場合もあります。この場合はマニュアルフォーカス(手動ピント合わせ)でのピント合わせで解決できるでしょう。

しかし、マニュアルフォーカスがついていない機種が多くあるのも事実です。
この場合は、撮影しようとしている被写体と同じくらいの距離にある、ピントを合わせやすい被写体にピントを合わせて、そのままフォーカスロック(半押し状態を保持)をし、撮りたい被写体にカメラを向けます。ただ、このピント合わせだと正確なピントは合いづらいので、体を前後に動かして微調整すると良いでしょう。

別の被写体でピントを合わせる場合は、必ず標準的な露出が得られる被写体を選んでください。例えば明るい緑やグレーの被写体がそれにあたります。そうしないと露出がオーバーになったり、また逆にアンダーになったりします。この原因はフォーカスロックをした時点で、露出も固定されるためです。

マクロ撮影の場合

マクロ撮影は被写体に極端に近づくため、被写界深度(ピントの合う深さ)が浅く、ピンボケになりやすい傾向にあります。

このため普段の撮影よりも、よりシビアなピント合わせが要求されるシーンです。

こういったシーンでもオートフォーカスでのピント合わせは可能ですが(被写体による)、ピント合わせをした直後に、少しでもカメラの位置が動くとピンボケになりますので、しっかりとカメラを構え、体ができるだけ安定するように心がけてください。

そして普段より多めに枚数を撮っておくことをおすすめします。できれば三脚を使うのがベストです。ちなみに、レンズ先端からピント位置までの距離を「ワーキングディスタンス」、撮像素子(CCDやCMOS)からピント位置までのことを「撮影距離」と言います。この言葉を覚えておくと、レンズカタログなどを見るときに役立つと思います。

測距点以外の場所に被写体がある場合

これはフォーカスロックを使うことで、簡単にピント合わせが出来ます。詳しくはフォーカスロックを活用しよう!をご覧下さい。

最後に、いろいろと書きましたが、ピント合わせを100%確実に行なうことは極めて難しく、ピント合わせの精度を高めるためには、多めに枚数を撮っておくことや、三脚の使用が有効です。ピント合わせのミスは、手ブレと同じくらい多いミスの一つで、写真を撮る人の永遠の悩みかもしれません。

You might also like these post :

ブログランキング

ブログランキングに参加しています。
いつもクリックありがとうございます。

にほんブログ村 写真ブログ 写真講座・教室へ
Share this post, let the world know:
Posted in デジイチの基礎知識 | Tagged
スポンサードリンク